発熱は、体温調節中枢の機能不全、細菌、ウイルス、その他の発熱物質など、さまざまな要因によって体温の設定値が通常より高くなり、身体が体温を産生・放散する生態防御反応である。感染症だけでなく、膠原病、薬剤なども体温調節中枢に作用する因子である。
看護計画
OP
- 体温(発熱、発熱の種類、悪寒の有無と程度)
- 呼吸器症状の有無と程度(呼吸数、呼吸困難、呼吸音、喀痰の有無と性状、咳の有無と程度、SpO2)
- 循環器症状の有無と程度(脈拍数、動悸、不整脈の有無、血圧、皮膚の色と温かさ、チアノーゼの有無と程度)
- 随伴症状の有無と程度(蕁麻疹・紅斑等の皮膚症状、頭痛、関節痛、意識障害の有無と程度、痙攣の有無)
- 解熱剤の使用状況
- 検査値の異常(胸部X線、尿検査、白血球・CRP、アレルギー関連検査、内分泌学的検査など)
- 水分摂取状況
TP
- 解熱ケア(室内環境の調節、皮膚粘膜の冷却、清拭による放熱)
- 環境整備(温度、湿度、換気など)をする
- リネン、寝衣を調整する。(寝間着は通気性の良い素材を選び、汗をかいたらこまめに着替える。悪寒がある場合は、毛布などで保温する。
- 水分摂取と食事の援助
- 清潔の援助(清拭、口腔ケア、陰部洗浄など)
- 呼吸困難が強い場合は、医師の指示内で酸素投与を行う。
EP
- 体温調節の方法を指導する。(悪寒がしたときの対処法など)
- 食欲低下時の食事の摂取方法を説明する。(消化がよく、口当たりのよい食品や、少量ずつの摂取など)
- 脱水を防ぐため、こまめに水分をとるよう指導する。