基本的なおすすめ勉強法
テスト前の勉強法、普段の勉強法、国試の勉強法すべてに共通する基本の勉強法をまとめます。
学年別勉強法
入学前からできる事
看護学生になると実習記録を書いたり、レポートを書いたりと、文章を作成する機会がとても多くなります。また、国家試験では「状況設定問題」という問題があり、文章を読んで数値や観察した情報を正しく整理し患者の状況を想像する必要があります。
そのためには語彙力や読解力、想像力といった国語力を早期に鍛えておくことが大切です。
医学書や看護学以外の本、たとえば新聞やエッセイなどからでも文章に触れることをおすすめします。
1年生の勉強法
1年生で学ぶ解剖生理学、栄養学、 病理学、 薬理学、 微生物学、 基礎看護学などは、看護学生の間で学ぶことの基礎となります。
習ったところは教科書をしっかり読み、ノートも読み返して、この時期に基礎をしっかり築いておくことが大事です。
とくに、国試でも、解剖生理学すなわち「人体の構造と機能」はすべての科目の基本とな ります。 また疾患を理解するために最も重要な科目です。
2年生次以降は専門科目や実習で忙しくなり、 解剖生理学など専門基礎科目に費やせる時間はなかなか取れなくななることが多いです。 だからこそ時間に余裕のある1年生 のうちに押さえておくことが大切です。(1年生も忙しいですけどね…。)
土台をしっかり固めておくことが、 国試の対策になり、疾患の理解が進み。患者さんへのより良い看護にもつながります。
2年生の勉強法
2年生になると、 1年生で習ったこと(解剖生理や病理学、薬理学、微生物学など)をベースに、臨床医学や実践的な看護を学んでいきます。疾患の病態から、治療、看護と発展的につなげながら学んでいきます。
また、専門2年生の場合は本格的な実習も始まるため、患者さんの疾患の十分な理解と、 個別性に基づいた看護の実践が求められます。
覚えることも多くて大変かもしれませんが、わからなくなったら基礎に戻りつつ、1年生で習ったことと紐づけながら勉強していくことが大事です。
国試受験生の勉強法
国試受験生になったら、 いよいよ1、2年生で得た知識すべてを細かく正確に整理していきます。 座学で学んできたことと。実習で学んできたことそれぞれを統合することが大事です。
前半は実習が忙しいと思いますが、 少しずつ国試の過去問の確認や苦手分野の国試の勉強も進めていきましょう。
(国試問題集1,2周目が一番時間がかかるのではやめにとりかかりましょう)
また、国試受験生になった段階で、一度過去問や模試を解いてみて学ぶゴールを見ておくことをおすすめします。最初は解けなくても いいので問題を読んで慣れておきましょう。
スキマ時間を活用する
授業もたくさん詰まっていて、課題もテストも実習も大忙しな看護学生は、
スキマ時間をうまく活用するのが効率のいい勉強法です。
あらかじめ「〇分あったらやること」を決めておくのがオススメです。
完全に忘れきる前に復習する
「思い出そう」と頑張っている時に記憶は定着しやすい。そのため、少し忘れかけてきたタイミングで(完全には忘れていない)復習をするのがベストタイミングです。
看護学生の普段の勉強法
通常授業の勉強法
通常授業の勉強法では、以下の3つに分けて解説します。
- 授業前の勉強法
- 授業中の勉強法
- 授業後の勉強法
授業前の予習の仕方
- 教科書のうち、その日に講義受ける予定の箇所(レジュメが配られる場合は、レジュメ)をざっくり読む
- 読みながらよくわからないワードや説明に「?」マークをつけておく
この手順で予習をしておくことで(1)あらかじめ授業全体の流れを理解し大枠をつかむことができる、(2)疑問点をピックアップしておくことでメリハリをもって授業を聞くことができ、授業内容の理解力、集中力が上がる。
予習では、「わかるところ」「わからないところ」の区別をつけておき、自分が集中して聞くべきポイントをはっきりさせることが大事です!!
上手な授業の受け方
授業ノートの書き方
板書をノートに書く時は、このように2分割するのがおすすめです。
左側に板書、右側には先生の口頭説明や、わからなかったワードをメモしてあとで調べて書き足します。
授業メモの取り方
- 復習チェックボックスをつくる
- 先生が「重要」「テストに出る」といったところは必ずメモをとる。
赤シートで隠れるペンでマーカーを引いておく。 - 先生が口頭で説明した内容をそのままメモる。
(固い文章をそのまま読むより、先生の口調をメモすることで授業内容を鮮明に思い出すことが出来て、記憶に残りやすい)
看護学生は、テスト前に膨大な科目数で驚愕するので、(何度やっても毎回「多すぎない…?」という気分になる)
普段の授業から暗記用にメモをとっておき、テスト前にレジュメやノートを読むだけでそのまま暗記できるようにしておくことが効率良い勉強のコツです。
板書が早いときはスマホで写真をとってあとで書くのもオススメ!
図など、書くのに時間がかかるものはスペースを空けておいてあとで書く
授業後の復習の仕方
- 授業終わった日のうちにやる:レジュメやノート、教科書の太字、色字を見て内容を思い浮かべる
授業の感覚が残っているうちに授業範囲を見直して、自分のノートが全部読め、理解できるどうかを確認しつつ、“その日新しく知ったこと”が何かを再度認識すること!
(授業の感覚が残っているから全然時間はかからないです) - 週末などまとまった時間がとれる時にやる:レジュメや教科書、ノートの【項目名】を読んで内容を頭で思い浮かべる
教科書や参考書を繰り返し読んだり、蛍光ペンでハイライトを引く、ノートにまとめるなどなどいろいろな復習法がありますが、
大切な事は「覚えた内容を思い出す」という行為で、これが記憶定着の鍵。
その日の復習は必ずその日のうちに終わらせておくのがコツ!
実習前の勉強法
解剖生理の復習
まず、解剖生理学の復習です。これは学習量が膨大なので日頃から整理しておくことが重要です。
冬休みや春休みなどの長期休暇を使って、整理してみましょう!実習前までに整理ができていれば、 実習先の病棟が決まってから病棟の特徴を 踏まえた準備をするだけでも十分ポイントが押さえられます。
疾病と治療
実習先の病棟が決まったら、その病棟の特徴となる疾患に関連する学習資料を復習しましょう。
看護技術
看護技術は、学習量が増えると整理するのが大変になります。
1番最初にやったシーツ交換の資料…どこだっけ…。(汗)
学内実習や演習が終了したタイミングで、技術のまとまりごとにファイリングしておくのがおススメです!
このファイルに、インデックスをつけて整理しておくと見やすいです。
基礎看護技術の勉強法
看護学生には、「看護技術」のテストがあります。(紙の試験も、実技試験も!)
看護技術の勉強法の3ステップは
- 看護技術の全体の流れ(手順)をマーカーを引きながら読み込む
- 手順1つ1つの根拠を読み込む
- 時間をはかりながら自主練習する
です。こまかく1つ1つを解説していきます。
看護技術の手順を、線を引きながら読み込む
まずは、手順をしっかり読み込みます。このとき、蛍光ペンでマーカーを引きながら読むのがおすすめです。
マーカーを引いた方がいい箇所(注意して読んでほしい箇所)は、
- 自分が患者さんに説明することは何か?
- 一連の動作で自分が忘れそうなことは何か?(観察項目や、留意点なども細かく読んでおく)
- 温度や角度などの数値(他の看護技術と混同しやすいし、よく問われやすい)
です。
【根拠】を読み込む
看護技術には根拠がありますが、それをしっかり理解しておくことが大切です。
例えば、「洗髪時、毛先から湯をかける」という手順1つにも根拠があります。
「毛先からお湯をかけるとことで頭髪が過度に広がるのを防ぐため。」
看護技術の勉強では、このような1つ1つの根拠を理解しながら手順を追う事が大事です。
「根拠」は、看護技術のテストで問われるだけでなく、実習や国家試験でも頻出です。
じゃあ洗髪やってみて。なんで毛先からお湯をかけるかわかる?
のように、看護実習で看護技術実践の場でさらっと根拠を問われるという事が多いです。
ひたすら自主練習をする
看護技術実技テストの前や、実習の前にはひたすら自主練習をすることがおすすめです。
自主練習のポイントとしては
- 時間をはかること(実技テストでも時間制限があります)
- 患者説明も声にだす(予めセリフを書いておくとスムーズに話せます)
- 教科書や参考書の写真と同じポーズをとれるように(物品をおく位置や、看護師が立つ位置などすべてを再現しながら自主練するのがおすすめ!)